すべては患者さんの笑顔のために ~京都大学消化管外科~
京都大学医学部附属病院 消化管外科 
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食道がんの診断

食道がんの診断

1:上部消化管内視鏡

胃カメラと呼ばれるものです。

食道は胃へつながる食べ物の通り道ですので、カメラが胃へ行くまでに食道の観察ができます。

食道の検査には「ルゴール」と呼ばれる特殊な液をまきます。

正常な食道粘膜は茶色く染まりますが、癌などの病変があると染まりません(これを不染帯と呼びます)。

染まらなかった病変部位から「生検」といって組織をほんのひとかけらつまんできて、顕微鏡の検査で悪性か否かを判定します。

2:上部消化管透視

造影剤を飲む検査です。

癌が食道のどの位置にあって、癌によって食道がどの程度の狭さになっているのかを評価します。

3:CT、MRI

癌がどのくらい進行しているか、他の臓器(気管・大動脈・心臓など)への浸潤はないか、肝臓・肺などに転移はないかを調べます。

当院では浸潤の有無をより性格に判定するため、MRIの際に水を飲んでいただき、食道の蠕動波(動き)をみて、浅いものか深いものかを判定する、シネMRI(動画撮影)も同時に行っています。

4:頚部・腹部超音波検査

リンパ節や肝臓への転移がないかを調べます。

レントゲンの検査ではないので、すべての方に安全に受けていただけます。

5:FDG-PET

癌の全身検索のために行います。

CT・MRI・超音波では同定できない病変の検出に有効です。

腫瘍など細胞の増殖が盛んな細胞は糖の取り込みが活発なことを利用しています。

そのほかに超音波のついた内視鏡で正確な進達度を測る超音波内視鏡、食道癌が気管に浸潤している可能性のある方に行う気管支鏡などを行うこともあります。

これらの検査で病気の進み具合(病期あるいはステージ)を定め、治療方法を決定します。