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診療内容

胃がんの腹腔鏡手術

腹腔鏡手術とは、おなか(腹腔内)を炭酸ガスでふくらませて、おへそからカメラ(腹腔鏡)を挿入した状態で、おなかの数カ所に直径5~10mmの切開をおき、手術用の器具を挿入して行う手術のことです。腹腔鏡手術は、日本には1990年にまず胆石症に対する”腹腔鏡下胆嚢摘出術”が導入され、以来手術創や術後の疼痛が少なく回復が早いことから、急速に普及してきています。その長所が認識されるに従い、現在では胃や大腸などほかの臓器に対しても行われるようになってきており、「胃癌治療ガイドライン」では腹腔鏡手術は臨床研究として行う治療と位置づけられていますが、すでに2002年から保険診療の対象として認められています。
胃がんに対する腹腔鏡手術には、下記のようなさまざまな患者さんにとっての長所があり、京大病院では積極的に腹腔鏡手術を取り入れてきました。その結果、手術合併症はより少なく安全であること、早期がんに対する長期治療成績は開腹手術に劣らないことがわかってきました。また、腹腔鏡手術では術野を拡大視できるため、胃がんの手術で重要なリンパ節の切除(リンパ節郭清)を従来の手術よりも高い精度で行うことができるという大きなメリットも明らかになってきました。手術を高い精度で行うことは、がんの治療成績の向上につながるとともに、手術の際に不必要な部位を傷つけずにがんの切除ができるようになるため、手術後の合併症を減少させることにもつながると期待されています。

現在、京大病院では技術の向上に伴って胃がんの標準的な手術のほとんどが腹腔鏡手術で行えるようになったことから、腹腔鏡手術を胃がんに対する第一選択としています。今後、全国的にも技術の向上とともに腹腔鏡手術の対象はさらに広がるものと予想されます。ただし、現在のところ病期II以上の胃がんに対する腹腔鏡手術はいまだ全国的にも施行数が少なく、長期成績が十分明らかになっていません。そこで、京大病院では病期II以上の場合には臨床試験として腹腔鏡手術を行い、治療データを解析することによって進行胃がんに対する腹腔鏡手術の治療効果を検証しています(『Stage II以上の進行胃癌に対する腹腔鏡下手術の第II相臨床試験(KUGC04)』)。


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