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診療内容

胃がんの転移と診断

▲クリックすると拡大図が見られます

がんがもう少し深くなって腫瘍が胃壁の筋肉にまで達するとT2と分類され、これ以上のものは進行胃がんとして取り扱われます。T2以上になると、がん細胞が胃壁の中にあるリンパ管や血管に入り込んで、リンパ節や、肝臓・肺など離れた臓器に飛んで広がることがあり、転移と呼ばれます。 癌の転移には、リンパ節転移、血行性転移(肝転移、肺転移など)、腹膜転移(播種)の3種類があります(右図)。

以下にそれぞれの転移とその診断方法、治療方針を説明します。画像診断法は過去10年間で大きく進歩し、かなり小さな転移も見つけることができるようになっています。しかし、最新のCT検査やFDG-PET検査によって転移陰性と判断されても、手術で初めて小さい腹膜転移が見つかったり、手術後に顕微鏡検査で転移が発見されたりすることがあり、手術前に100%転移がないとは診断しきれないのが現状です。

<リンパ節転移>

胃がんは比較的早期のものでもリンパ節転移を起こしていることがあります。リンパ節転移の有無は主として、CT検査で診断します。通常のリンパ節は小豆大程度ですが、転移のあるリンパ節はもう少し大きいことが多いので、丸く腫れたリンパ節として見つけることが可能です。
リンパ節に転移した場合でも、胃の近くのリンパ節の転移にとどまっていることも多く、その場合は手術により治癒できる可能性があります。日本では胃に近いリンパ節から、胃から離れたリンパ節までを1群から3群までに分類し(上図)、進行胃癌の手術としては胃の病巣と一緒に2群までのリンパ節を切除する方法が標準手術とされています。

<血行性転移>

胃がんが胃壁の中の血管内に侵入すると、そこから血液に乗ってほかの臓器へ転移する可能性があります。胃がんの場合は、肝転移が最も多くみられます。血行性転移の診断も主としてCT検査で行い、10mm大以上の肝転移であれば、ほぼ見つけることができます。また、血液検査で腫瘍マーカーが高い場合など、他の臓器への転移の可能性が高い場合には、FDG-PETという検査を受けていただくことがあります。この検査は一回の検査で全身に転移があるかないかを調べることが可能です。
肝転移などの血行性転移が明らかになった場合は、手術では体の中にあるがんをすべて取り除くことは難しく、原則として抗がん剤治療が標準治療になります。

<腹膜転移>

がんが深達度T4以上、すなわち胃壁をつらぬくまで深く進展すると、がん細胞が直接おなかの中にこぼれて腹膜に転移することがあります。腹膜転移があると、ほとんどの場合手術でがんを取りきることはできなくなり、やはり原則として抗がん剤治療が標準治療になります。腹膜転移の存在する可能性がある場合には、治療方針を決定するために腹腔鏡検査を受けていただき、直接おなかの中を観察して診断する場合もあります。


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